一晩寝かせでカレーが美味くなるのは万国共通か?

カレーは一晩寝かせた方が美味い。

これは日本人なら誰もが知っているであろう基礎知識である。カレー学のテストがあったとしても、簡単過ぎて試験には出ないレベルだ。

古い記憶なので正確な出典を明らかにできないが、昔テレビ番組で「カレーは一晩寝かせると美味くなる」という現象を解明しようする企画があった。ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモに、牛だったか豚だったかの肉が入ったザ日本のカレーが用意され、作りたてと一晩寝かせの計2回成分分析を行われた。成分の違いから美味さの秘密を探ろうというわけだ。

ところが驚くことに、成分分析の結果は“変化なし”。

もはや常識となっていた「カレーは一晩寝かせると美味くなる」という定説が、科学の力で崩れようとしていた。所詮、人間の感覚なんてものは、あてにならないのか。ラムネ菓子も薬と言われて飲めば効いてしまう様に。

番組の結論はこうであった。一晩寝かせることで味覚に関係する成分に変化はなかった。しかし、ジャガイモ由来の粘りが強くなっていた。そのため、カレーが舌により長く残り、美味しく感じるようになったのはないか。

たしかに一晩寝かせたカレーは粘りが出る。あのネットリ感は食欲をそそる。だから番組の結論に対しても、なんだか納得してしまいそうになる。

でも、ジャガイモを入れていないカレーも寝かせると美味くならないか?経験的にそう思わずにいられない。

粘りの要素がないカレーも寝かせると美味くなる気がする。うーん、カレーの不思議は深い。

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そんな思案に耽りつつ、昨日の残りカレーを食べるのだった。これはジャガイモ入ってるから、美味くなってる!