【マジックスパイス札幌本店】サイケでカオスでスパイシーな空気と共に、いざ涅槃へ!【カレー屋さん】
wikipediaでスープカレー見てみると、スープカレーの始祖は札幌市中央区にある喫茶店「アジャンタ」の薬膳カレーとある。さらにそこへインドネシア料理のアイディアを加えて「スープカレー」と名付けたのが、知る人ぞ知る名店「マジックスパイス」である。
元祖や起源は誰のどれか、という類の論争は不毛に終わることがほとんどなので、ここでは細かいことをとやかく言うつもりはない。
がしかし、マジックスパイスの門をくぐり、その奇天烈で混沌とした空間を肌で感じれば「ここでならどんなヘンテコな料理が生まれてもおかしくないな」と思わずにはいられないだろう。
北海道スープカレーの旅・第4弾は「マジックスパイス」さんだ。
お店があるのは札幌の中心からは少し離れた白石区の一角。札幌駅から地下鉄を乗り継いで行かなければならない。ここはカレー愛の試されるところ。
こんなところにあんなファンキーなカレー屋さんがあるのだろうか?と考えていると、現れたのがこの建物。
色々と滲み出ている。
夜は電飾でさらに楽しいことになってるんだろうな、と想像しつつ入店。
まず、入り口で靴を脱いでスリッパに履き替える。おそらくカレー屋さんでは初めての体験。靴を脱ぐと自然と身体がリラックスモードになる。そこへカレーのスパイスが投入されると…という意図なのかな?
案内され席へ着く。渡されたオリジナルのおしぼりがなんだかカッコイイ。そう思ってしまうのは、すでにこの空間に毒されてしまったからだろうか。
メニューはここで紹介できないほどに豊富。トッピングや辛さ調整も含めると、膨大な数になると思う。思わずメニューを写真に収めてしまったが、ブログに掲載するとネタバレになり楽しさが半減するだろう。気になる方は自身の足と目でご確認を。
迷いに迷った挙句、僕が頼んだのはフランクナガイ(チキンベース)の涅槃(辛さの名前)、1100円+190円。ちなみにフランク永井さんのことはあまりよく知らない…
文字通りナガイフランクが乗ったカレーとパイナップルが添えられたターメリックライスが到着。
野菜を特定したり、種類をカウントしたりを諦めさせるほど、豊富な具材。スープはあっさりとしていて、カレーというよりもスパイシーなスープと言った方がいいかもしれない。一つ一つの野菜の味を楽しむのにちょうどいい塩梅になっている。
マジックスパイスがオススメする「涅槃」は覚醒から虚空までの全7段階のうち、真ん中の4段階目。
辛さに耐えられるか少し不安を感じつつ食べたが、美味しく味わえる範囲内の辛さで一安心。もう一つ上にあげてもよかったかな?
一緒に行った相方様は北恵道(チキンベース)の覚醒を注文。1140円+60円。
こちらはコーンやカボチャ、豆類などさらに野菜のバリエーションが豊かになっている。きちんと確認しなかったが、おそらくベジカレーだ(チキンベースなのでḤarālではないが)。
辛さ「覚醒」はスパイスカレー初心者向け。辛いのが苦手な方は、まずここから挑戦して、舌を鍛えていくといいだろう。
なんだか夢を見ていたような感覚に陥りながら、会計を済ませ靴をはき店を出た。
ポカポカと温まった身体とヒリヒリする口内だけが「あれは現実だったんだなぁ」と確信させてくれる。
東京、大阪、名古屋など全国各地に店舗があるので、トリップしたいときは是非行ってみようと思う。食べたいメニューが山ほどあるしね。