お金で手間を省くことのデメリット/骨つきチキンのスープカレー
また言ってんのか、と思われることを承知で書く。料理には手間が掛かる。
「手間」というのは、必要な動作や手順が複雑だということと、一定以上の時間がかかるという2つの意味がある。調理をこなす体力と時間をかける時間的余裕がないと、料理は満足にできない。
体力と時間が常に万全であれば問題ない。しかし、普通に生活をしていれば、どうしても体力がない日、時間がない日がでてくる。そんな日は料理をすることがとてもハードルの高いことだと感じてしまう。レトルトでいいか。外食にするか。そんな迷いが生まれる。
別にレトルトも外食も悪ではないのだが、できれば自炊をして、少しでも料理のテクニックを身に付けたい、という願望というか理想を持っている。なので、体力・時間がない日でもなんとか自炊をできるようにしたい。つまり、料理をするハードルを下げたいのだ。
幸い手間はお金で減らすことができる。例えば、鶏肉を切る手間。モモ肉を1枚を一口サイズに切るという手間は、カットされたモモ肉を買えば無くなる。通常はカットされたものの方が単価が高いが、その分手間がかからない。
最近、キッチンドローンを購入し、鍋料理のかき混ぜを半分くらい自動化している。これもお金で手間を減らしていることになる。
こういったお金と手間の交換は一見するとうまく機能しているように見える。しかし、いろいろと難しい問題をはらんでいる。
まず、テクニックを学びたいが故の自炊なのに、手間を省くことで機会を減らしていることだ。もちろん、何を学びたいかをハッキリさせておけば、解消される問題ではある。鶏肉の切り方を学ぶ必要を感じないのであれば、カットされたものを買っても問題ない。
また、ドローンを使った時短術を研究したいのであれば、ドローンで手間を省くことそのものが学びの機会になる。
しかし、想定していなかったような偶然の発見から学ぶこともある。1枚のモモ肉を手で切ることで発見できることもあるだろうし、丁寧に手で玉ねぎを炒めることで得る学びもあるだろう。
テクニックを身につけるという観点から見ると、むやみやたらとお金で手間を省くことは必ずしもいいことではないと言える。
さらに、大抵の場合、手間を省く=ステップを進める、つまり、選択肢が狭まるという問題がある。
どういうことか。1枚のモモ肉であれば、それを1枚まるごと焼くこともできるし、自由な大きさにカットして使うこともできる。一方カットされたものは、そのサイズ以下の大きさでしか料理に使えない。味付けされた食材を買えば、当然ながら味付けは不要だが、その味の料理にしかならない。
先の問題と同じく、何を作りたいかをハッキリさせておけば問題にはならないが、安売りの日に大量に買って保存しておくなど、食材を「とりあえず買う」ことも多々ある。そういったときにカットされたもの、味付けされたものは後で困ることがある。
総括すると、手間を省こうと時短テクニックや加工済みの食品を積極的に使うのもいいが、やりすぎには注意しなければならない、ということだ。
どうしてそんなことをネチネチと書いたのか。それは、今日買ってきた冷凍みじん切り玉ねぎがカレーに使うには微妙だったからだ。みじん切りの手間が省けるじゃん!と思い買ったはいいが、どうしても炒め具合がイマイチ。冷凍のせいなのか、カットサイズのせいなのか、分からないがもうどうにもならない。
これなら、玉ねぎを1個買ってきて包丁で切った方がよかったかもな…と絶賛後悔中。
今日のひと皿
今日は、骨つきチキンのスープカレー。
スープカレーにみじん切り玉ねぎはあまり合わないかもしれない。スライスの方がいいかも。あくまでも個人的な意見だが。
使った野菜は、ニンジン、ダイコン、パプリカ、タマネギ。本場北海道で食べ歩き得た知識をもとに、味付けをしてみた。固形スープと塩コショウが多めになったかな。
お店のスープカレーのようにいろんな野菜の素揚げを乗せたかったが、ハードルがいっきに高くなるので、それはまたの機会に。ブロッコリーの素揚げには挑戦したいところ。
後悔や反省ができるようになっただけでも成長してるのかな?
そう思いつつ、明日のメニューを考える夜。