スパイスカレーは花粉症に効くのか？

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冬の終わりから春にかけての季節になると「花粉症」に苦しむ人を見かけることが多くなる。僕もそのうちのひとりだ。

花粉症は、花粉によるアレルギー反応で、鼻水・鼻づまりや目の痒みを始め風邪に似た症状を起こす。

薬を飲むなどして体の内側から反応を緩和させたり、マスクやメガネなどで物理的に花粉をシャットダウンさせたり、花粉症対策は様々。花粉症に苦しむ人は相当数いるため、専用のグッズもたくさん販売されている。

この時期なると、花粉症の対策方やグッズについての情報が多くなるが、その中でも個人的に気なるのが「カレーは花粉症に効く」というもの。

実際、カレーが花粉症に効果的だとの実感をtwitterなどでつぶやく人も多い。また、カレーに含まれる各種スパイスの効能を示した上で、カレーが花粉症対策になるとするウェブサイトやブログも見かける。

しかし、少し調べてみるとわかるが、カレーやスパイスが花粉症に効く根拠が各サイトでマチマチ。十人十色の自説を述べているのが実情だ。

東洋医学の見地からスパイスを漢方として考え、スパイスカレーの効用を花粉症と結びつける人。

アーユルヴェーダの考えや実践をもとに、伝統的なスパイスの効用から花粉症対策になるとしている人。

それぞれの理屈はきっと正しいのだと思う。

問題は、スパイスカレーが花粉症に効果的だという前提で論がスタートしているところだ。

カレーが花粉症に効くという前提を見直すため、少し視野を広げて調査してみる。

すると、スパイスは花粉症を悪化させるという主張もあることがわかる。

カレーに使われるスパイスの多くが持っている「血行促進」という効能。鼻粘膜の血行が促進されることで花粉症、とくに鼻水、鼻づまりが悪化するとのこと。

激辛カレーを食べると粘膜を刺激され、鼻水が止まらなくなった経験がある方も多いだろう。

ただでさえ鼻水鼻づまりの症状が出やすいのに、スパイスでそれを促すのは確かにおかしい気がする。

また、注意したいのは、スギ花粉を主な原因とする花粉症と、ヨモギやブタクサを原因とする花粉症の違いである。わかりやすく言えば、春の花粉症か、秋の花粉症か、ということ。

花粉症は厳密には花粉のタンパク質によるアレルギー症状。そのため、同様のタンパク質の構造をもつものに対しても同じような症状を発することがある。

例えば、スギ花粉の花粉症の僕はキウイを食べると調子が悪くなる。メロンがダメな人も多い。

このように、花粉症の人は花粉だけでなく、食べ物にも気を付ける必要がある。

問題は、一部のスパイスがヨモギやブタクサの花粉症を発症させる危険性があることだ。

このあたりは、花粉症発症のメカニズムとスパイスのタンパク質構造の知識が必要なので、門外漢の僕にとっては深入りが難しい。

先程述べた通り、情報がマチマチなので断定できないのだが、注意しておきたい意見ではある。

カレーは花粉症に効くのか？という謎を明かそうとしたわけだが、決定的な根拠がなく、逆にカレーは花粉症を悪化させるという説まであることがわかってしまった。

ここで僕の意見を。

僕は「カレーは花粉症に効く」と考える。あくまでも個人的にだが。

しかし、直接的に花粉症に効くわけではない。

カレーは、様々なスパイスや食材が使われており、多種多様な効用や栄養をバランスよく摂取できる料理だと思う。

そもそも一括りに「カレー」と言うが、実際はカレーそのものが多様である。

つまり、カレーの種類×スパイス・食材種類＝無限に近い組み合せがあるわけだ。

ならば、カレーをよく食べることは、自然と幅広い栄養摂取ができると言える。

そんなわけで、カレーを食べることは健康促進になるはず。少なくとも、健康を損なうことはない。

もちろんバランスが大切で、過度に辛いものや、化学調味料満載のものなどを食べ続ければ、健康が損なわれるのは誰が考えてもわかる。

食生活や腸内環境を整えることで花粉症が軽減された例は数多くあるらしい。健康的な身体であれば、花粉症を抑えることができるのだ。

ということは、カレーをよく食べ健康を促進することが、結果として花粉症を和らげている、と考えられないだろうか？

以上が僕の意見である。

結論。

カレーは花粉症に対して特別有効だという根拠はない。

でも、カレーを通して健康を促進・維持することで花粉症を抑えることはできる。

つまり、

健康第一、カレーも第一で、いろんなカレーを食いまくろう！

そうすれば、気がつけば花粉症は収まっているはず。きっと。